令和8年12月25日、「こども性暴力防止法」が施行される。いわゆる「日本版DBS」と呼ばれる制度だ。

この制度は、子どもと接する仕事に従事する人について性犯罪歴の確認を行い、子どもが安心して学び、生活できる環境をつくることを目的としている。学習塾も、国の認定を受けた事業者であれば制度の対象となる。

しかし、この制度の本当の目的は「犯罪者を見つけること」ではない。

子どもが安心して学び、自分らしく成長できる社会をつくることである。

子どもは「守られる存在」であると同時に、「権利の主体」

私は社会福祉士として学ぶ中で、何度も立ち返る考え方がある。

それは、子どもは大人に守られるだけの存在ではなく、自ら権利を持つ一人の人間であるということである。

国際連合が採択した子どもの権利条約では、子どもには

・安心して生活する権利
・教育を受ける権利
・自分の意見を表明する権利
・自分で考え、選択する権利

があることが示されている。

つまり、「勉強しなさい」と言われて勉強するだけでは、本当の意味で子どもの権利が尊重されているとは言えない。

自己決定できる子どもは強い

社会福祉には「自己決定の原則」という大切な考え方がある。

支援者が答えを押し付けるのではなく、本人が自分で考え、自分で選び、自分で決めることを支えるという考え方である。

勉強も同じだ。

「やらされる勉強」は、その場では点数が上がるかもしれない。

しかし、本当に人生を支える力になるのは、

「自分は何を学びたいのか」
「将来のために今何をするべきか」

を自分で考えられる力である。

これこそが、自ら学ぶ力である。

勉強は「人生を選ぶ力」を育てる

不登校の子どもも、発達特性のある子どもも、学校に毎日通っている子どもも、それぞれ事情は違う。

だからこそ、一人ひとりが自分のペースで学び、自分の目標を決めることが大切である。

受験のためだけではない。

将来どんな仕事をしたいのか。

どんな人生を送りたいのか。

困ったときに誰に相談するのか。

そうした「生きる力」の土台が、学ぶことによって育っていくのである。

エコールカプリスが目指すもの

私たちは、点数だけを追いかける塾ではない。

社会福祉士として子どもの権利を尊重しながら、

「安心して学べる場所」

「自分で考え、自分で決められる場所」

をつくりたいと考えている。

日本版DBSは、子どもたちの安全を守る大切な制度である。

しかし、本当に子どもを守るためには、安全な環境だけでは十分ではない。

子ども自身が考え、選び、未来を切り拓いていく力を育てること。

そのために、エコールカプリスは一人ひとりの「学びたい」という気持ちを大切にしながら、これからも子どもたちを支えていく。